辛亥革命と日本

アジアの近代を画期した辛亥革命に、日本はいかに関わったのか。近代化を先行させた同時代日本が、辛亥革命発生の土壌にいかなる思想的・社会的影響を与えたかを探る。

  • 著者
  • 王柯 編/櫻井良樹 [ほか執筆]
  • 出版社
  • 藤原書店
  • 出版年月
  • 2011年11月
  • ISBN
  • 9784894348301

辛亥革命100年記念出版。

「アジアの近代」を画期した辛亥革命に、日本はいかに関わったのか。政治的アクターとしての関与の実像に迫るとともに、近代化を先行させた同時代日本が、辛亥革命発生の土壌にいかなる思想的・社会的影響を与えたかを探る。

本書の第一部は、辛亥革命と日本との関係をより真実に近く、そして全面的に描き出すことを目指す。

国際文化学研究科教授・王 柯


目次

  • 第Ⅰ部 辛亥革命と日本
    • 1 辛亥革命と日本政府の対応
    • 2 辛亥革命をめぐる日本民間の動き――青柳勝敏をはじめとする軍人グループの活動を中心として――
    • 3 民権、国権、政権――辛亥革命と黒龍会
    • 4 辛亥革命と日本華僑・留学生
    • 5 大陸浪人と辛亥革命――連帯の接点とその性質を考える――
  • 第Ⅱ部 日本の影響と辛亥革命前後の中国社会の変容
    • 6 「国民教育」を目指して――清朝末期における視学制度の導入に見る日本の影響――
    • 7 20世紀初頭浙江省における社会再編――辛亥革命時期の官僚、士紳と日本留学――
    • 8 孫中山の「徹底した民族主義」――近代的統一への幻想――
    • 9 新名詞と辛亥革命期の中国――日本の影響を中心に
    • 10 地域と知域の重層――20世紀知識人孫文にみる知域像