ポーポキ友情物語

ポーポキ友情物語

東日本大震災で生まれた私たちの平和の旅

東日本大震災の被災地避難所等で、45cm×5mの布の上に自由に描いてもらった絵。嬉しいこと、悲しいこと、欲しいもの、好きなもの……最終的に60mの長さにもなった物語の記録。

  • 著者
  • Ronni Alexander 文・絵
  • 出版社
  • エピック
  • 出版年月
  • 2012年01月
  • ISBN
  • 9784899851677

2011年3月11日の大震災に大きな衝撃を受けました。その後、平和学を研究している者として、そして阪神・淡路大震災を体験した者として、何ができるだろうと考えました。2006年に立ち上げたポーポキ・ピース・プロジェクトを通して活動を行うことにしました。同プロジェクトは、ねこのポーポキと一緒に五感や感性を使って平和を感じ、表現し、創造するための平和活動で、私の研究の実践の場でもあります。

被災地での活動を始めるにあったって、次のことを大切にしようと思いました。(1) 一方通行ではないこと、 (2) 被災地も世界も視野に入ること、 (3) 誰でも参加できること、 (4) 継続性のあること、 (5) お金をかけずに出来ること、 (6) ポーポキらしいこと (五感・感性・想像力を使うこと)。そこで、45cm×5mの布と100円ショップで買った色とりどりのマジックを持って出かけ、避難所等で自由に絵を描いてもらうことにしました。被災地以外にも、神戸や大阪、グアム、チェコでも描いてもらい、絵がどんどん増えました。布に描かれているすべての絵は「物語」です。嬉しいこと、悲しいこと、欲しいもの、好きなもの……描いているうちにみんながそれらの物語を自然にシェアして、仲良くなり始めます。それに気づいた時、活動を「ポーポキ友情物語」と名付けました。

本書は、60mの長さにもなった「ポーポキ友情物語」の記録です。忘れないためにも、明日に向かうためにも、ぜひ見ていただきたい。

大学院国際協力研究科教授・ロニー・アレキサンダー


目次

  • 1 いかり
  • 2 いのち
  • 3 つながり
  • 4 友情
  • 5 希望
  • 6 よろこび