反東京オリンピック宣言

反東京オリンピック宣言

様々な問題が山積・噴出しているにもかかわらず、なぜ東京でオリンピックを開かねばならないのか? 研究者・活動家ら16人による根源的な異議申し立て。

  • 著者
  • 小笠原博毅, 山本敦久 編著
  • 出版社
  • 航思社
  • 出版年月
  • 2016年08月
  • ISBN
  • 9784906738205

「アンダーコントロール」などという安倍首相による世界に向けた破廉恥なまでの虚偽発言、裏金不正疑惑、抵抗するアスリートの排除、野宿者排除・人権蹂躙、だるま式に膨れ上がる開催費用/まやかしの経済効果、環境汚染、置き去りにされる福島復興・原発対策……様々な問題が山積・噴出しているにもかかわらず、なぜ東京でオリンピックを開かねばならないのか?政府・東京都・広告業界、それらと一体と化したマスメディアが、これらの問題に目を耳を口を閉ざして歓迎ムードを醸成、反対の声を抑圧するなか、2020東京オリンピック開催に対して、スポーツ、科学、思想、哲学、社会学などの研究者・活動家ら16人による根源的な異議申し立て。

大学院国際文化学研究科・教授 小笠原博毅


目次

  • 巻頭言 イメージとフレーム――五輪ファシズムを迎え撃つために
  • 第Ⅰ部 科学者/科学論
    • 私のオリンピック反対論――スポーツはもはやオリンピックを必要としない
    • 災害資本主義の只中での忘却への圧力――非常事態政治と平常性バイアス
  • 第Ⅱ部 レガシー
    • 先取りされた未来の憂鬱――東京2020年オリンピックとレガシープラン
    • 「リップサービス」としてのナショナリズム
  • 第Ⅲ部 運動の継承
    • メガ・イヴェントはメディアの祝福をうけながら空転する
    • 貧富の戦争がはじまる――オリンピックとジェントリフィケーションをめぐって
    • オリンピックと生活の闘い
    • 反オリンピック
    • 祝賀資本主義に対抗する市民の力
    • ありがとう、でももう結構――オリンピック協約の贈与と負債
    • トラックの裏側――オリンピックの生政治とレガシー・ビジネス、そして効果研究
  • 第Ⅳ部 アスリート
    • 競技場に闘技が入場するとき
    • アスリートたちの反オリンピック
    • なぜ僕がいまだにオリンピックを憎んでいるのか
    • 反東京オリンピック宣言――あとがきにかえて