セルティック・ファンダム

セルティック・ファンダム

グラスゴーにおけるサッカー文化と人種

スコットランド・グラスゴーを本拠地とするプロサッカークラブ、セルティックFCとそのファン集団を通して、サッカー文化、人種差別との関係、都市論など幅広く考察する。

  • 著者
  • 小笠原博毅
  • 出版社
  • せりか書房
  • 出版年月
  • 2017年06月
  • ISBN
  • 9784796703666

サッカー原理主義にも知識人の知的遊戯にも無縁。骨太なエスノグラフィーに基づくファンダム研究は、サッカーだけがつなぐカルチュラル・スタディーズとポストコロニアル研究との節合を鮮やかに描き出す。文化政策の道具と化した彷徨えるカルチュラル・スタディーズに物申すこのクリティカルなアンチ・テーゼは、セクト主義、ナショナリズム、人種、階級、ジェンダーを交差し、文化の現場をえぐり出してゆく。ホールに導かれ、ギルロイに師事した気鋭の研究者による鮮烈な単著デビュー。

せりか書房 書籍紹介より


目次

  • 第1章 ファンダムの解剖学
  • 第2章 「愛」か「純粋な憎しみ」か—基底主義的セクト主義と移行的コスモポリタニズム
  • 第3章 「フィーニアン・バースタード」—エスノグラフィーの「ナーヴァス・システム」
  • 第4章 「このアタッキング・プレーだ!」—セルティック・ファンダムにみるサッカー美学とディアスポラ的想像力との節合
  • 第5章 セクト主義人種差別の位相
  • 第6章 アイデンティティ、儀礼、都市神話
  • 第7章 誰の偏見に抗するのか—「オールド・ファーム」における人種差別と「白人性」