北極国際法秩序の展望

北極国際法秩序の展望

科学・環境・海洋

科学、環境、海洋、制度、先住民族など北極国際法秩序をめぐる幅広い課題を提示する18の論文を収録。

  • 著者
  • 稲垣治, 柴田明穂 編著
  • 出版社
  • 東信堂
  • 出版年月
  • 2018年11月
  • ISBN
  • 9784798915081

北極国際法秩序をめぐる諸課題を包括的に扱う先駆的論文集!

海氷の減少に伴い、新たな航路の開拓、眠れる資源の開発をはじめとして大いなる可能性を秘めた北極域への国際的関心が高まっている。非北極国たるわが国にとっても、研究開発や国際協力を通じて、北極域および北極諸国との関わりは、今後益々重要となるに違いない。本書は、科学、環境、海洋、制度、先住民族など北極国際法秩序をめぐる幅広い課題を提示する18の論文を収録。北極域へと関心を寄せる産・官・学すべてに向けた必読の一冊である。

本書は、2015年10月から始まった文部科学省の北極域研究プロジェクト(ArCS)の参画機関となった国際協力研究科・極域協力研究センター(PCRC)における、北極国際法政策研究の成果である。

国際協力研究科PCRC 研究員 稲垣治/センター長 柴田明穂


目次

  • 第1部 北極国際法秩序の現状と課題
    • 第1章 北極国際法秩序形成の制度枠組としての北極評議会
    • 第2章 北極海のガバナンス:揺れうごく海の姿、霞む水平線
    • 第3章 北極評議会を通じた環境ガバナンス
    • 第4章 極海コード採択後の北極海の航行規制
  • 第2部 日本とロシア:北極国際法秩序への貢献
    • 第5章 我が国の北極政策とその課題
    • 第6章 北極法秩序形成へのロシアのアプローチ
    • 第7章 北極における将来の法の発展:前提と展望
  • 第3部 北極海秩序をめぐる制度枠組
    • 第8章 北極海ガバナンス(の将来)への制度的アプローチ
    • 第9章 北極海洋協力の将来における形式と機能
    • 第10章 北極公海での新漁業管理機関の設立の動きについて
    • 第11章 汎北極海洋保護区ネットワークの枠組:今後の課題と評価
    • 第12章 国際海洋開発理事会と北極評議会の協働:その規範的背景
  • 第4部 北極科学、先住民族と国際法の展開
    • 第13章 北極温暖化の主な特徴とその原因
    • 第14章 変化する北極海環境に関する観測研究と国際協力:過去・現在・未来
    • 第15章 亜寒帯・極域公海における調査研究と我が国漁業の現状
    • 第16章 北極法秩序における先住民族と規範形成
    • 第17章 北極国際科学協力促進協定の意義
    • 第18章 北極における大規模海洋生態系と生態系に基づく管理に対する近隣国のアプローチ