領域を超えない民主主義

領域を超えない民主主義

地方政治における競争と民意

地方政府の「領域」に注目しながら、地方政治の分裂した意思決定やその正統性の問題を扱うことで、日本の地方政治が抱える構造的問題を描き、解決の糸口を示唆する。

  • 著者
  • 砂原庸介
  • 出版社
  • 東京大学出版会
  • 出版年月
  • 2022年11月
  • ISBN
  • 9784130301879

地方政府は広がる都市の問題を解決できるのか。住民投票は地方の究極の民主主義なのか。地方政府の「領域」に注目しながら、地方政治の分裂した意思決定やその正統性の問題を扱うことで、日本の地方政治が抱える構造的問題を描き、解決の糸口を示唆する。

法学研究科 教授 砂原庸介


目次

  • 第1章 政治制度が生み出す分裂した意思決定
  • 第2章 都市の中心をめぐる垂直的な競争──県庁所在市の庁舎
  • 第3章 都市を縮小させる分裂した意思決定──2つの港湾都市
  • 第4章 大都市の一体性と分節──国際比較と日本
  • 第5章 民意をどこに求めるか──住民投票と地方議会
  • 第6章 領域を再編する民意──平成の大合併
  • 第7章 大都市における分裂した意思決定と民意──2010年代の大阪
  • 終章 分裂した意思決定の克服に向けて