歴史の見方・考え方2

歴史の見方・考え方2

史料から広がる歴史学

わたしたちが目にする「歴史」は何を根拠に書かれているのか?「究極の情報源」ともいえる「史料」の扱い方について、12人の研究者がそれぞれの視点から紹介する。

  • 著者
  • 佐藤昇 編/神戸大学文学部史学講座 著
  • 出版社
  • 山川出版社
  • 出版年月
  • 2023年10月
  • ISBN
  • 9784634640993

過去を知るための情報源「史料」にはどのようなものがあるのだろうか。それらをどのように使い、どのように考えて歴史学の研究につなげていくだろうのか。こうした問いに答えるべく、神戸大学文学部史学講座所属の教員が、古代から現代まで、日本史、東洋史、西洋史それぞれの専門を活かして、分析のための視点、考え方を紹介してゆきます。

人文学研究科 教授 佐藤昇


著者

人文学研究科・教授 佐藤昇/教授 古市晃/准教授 村井恭子/准教授 伊藤隆郎/教授 高田京比子/教授 市澤哲/教授 小山啓子/教授 真下裕之/教授 緒形康/特命講師 吉川圭太/准教授 藤澤潤/教授 奥村弘 (掲載順)


目次

  • 第Ⅰ部 古代
    • 視点1:古代ギリシアのスポーツ事情 ~「断片」史料の見方~
    • 視点2:史書・伝承・史実 ~5世紀の倭王と地域~
    • 視点3:ある公主の不運 ~中国唐代の和蕃公主~
  • 第Ⅱ部 中近世
    • 視点4:女奴隷から女王へ ~中世エジプトの女王について年代記,地誌,文書,貨幣,碑文から考える~
    • 視点5:中世地中海の人の移動 ~ジャコモ・デ・ボカシオの遺言書を手がかりに~
    • 視点6:中世の武士の「家」意識 ~『難太平記』を読む~
    • 視点7:王母カトリーヌ・ド・メディシスの書簡が語ること ~フランス宗教戦争の只中で~
    • 視点8:ジャハーンギールと『ジャハーンギール・ナーマ』 ~ムガル帝国君主が書いた歴史書~
  • 第Ⅲ部 近現代
    • 視点9:嘉慶の宗教反乱はなぜ「白蓮教徒の乱」と呼ばれるに至ったか ~歴史の記憶を塗り替えた史料をめぐって~
    • 視点10:検閲からみる1920年代日本の社会 ~「検閲」の資料学~
    • 視点11:KGBが捉えた「民意」 民情報告書の読み解き方 ~ウクライナ西部の場合~
    • 視点12:地域歴史資料のもつ豊かな役割 ~阪神・淡路大震災から考える~