学力と幸福の経済学

学力と幸福の経済学

ゆとり教育と日本の研究開発力の関係など、日本における様々な教育が日本人にどのような影響を与えたのかを調査・分析した書籍。

  • 著者
  • 西村和雄, 八木匡 編著
  • 出版社
  • 日本経済新聞出版
  • 出版年月
  • 2024年04月
  • ISBN
  • 9784296118724

本書は、学校教育におけるゆとり教育や入試個性化の、就業後の労働市場における労働者の評価および30年後の研究開発力への影響、家庭教育における子どもの頃の躾、子育て型、誉め方・叱り方が、成人後の子供の成功に与える影響、また、より一般的な日本人の幸福度、行動変容と思考パターンが与える影響についての分析からなります。 終章で、多くの保護者が学校に望んでいる安心・安全と学力の問題を最重要課題として取り組むことによって、児童生徒の暴力を激減させ、学力を向上させてきた大阪市の事例を取り上げています。

経済経営研究所・特命教授 西村 和雄

目次

  • 序 章 少数科目入試の罪と罰
  •  第Ⅰ部 学力低下の実態
  • 第1章 劣化する日本の大学生の数学力
  • 第2章 より深刻な理系の学力低下
  • 第3章 「ゆとり教育」が弱体化させた研究開発力
  •  第Ⅱ部 学校教育は予想以上に人生を左右する
  • 第4章 数学ができる人の所得は高い──得意科目と年収比較
  • 第5章 格差を拡大させた教育政策
  • 第6章 理系は文系より高給とり
  • 第7章 物理好きは仕事ができる?
  • 第8章 入試制度の多様化は優秀な労働者を生み出せなかった
  •  第Ⅲ部 幸福度を高める家庭教育とは
  • 第9章 社会的成功をもたらす4つの躾
  • 第10章 子育てのスタイルは所得形成、幸福感、学歴にここまで影響する
  • 第11章 子供を伸ばす褒め方、叱り方
  • 第12章 自己決定する人は幸福度が高い
  •  第Ⅳ部 思考と行動のメカニズムを解明する
  • 第13章 何が人を動かすのか──行動変容と向社会的意思決定
  • 第14章 思考タイプの違いは仕事・学習の能力形成に影響する
  • 終 章 教育での実践