数学の基礎や解析学をどのように構築すべきかを論じた名著の翻訳とその解説。
本書は、20世紀前半を代表する数学者の一人であるヘルマン・ヴァイルが1918年に執筆した解析学の基礎付けに関するモノグラフの翻訳とその解説です。ヴァイルがここで導入している体系は、現代では、ACA_0と呼ばれる弱い二階の算術の体系に対応するもの、と考えることができます。本書の脚注や解説では、このことを含め、この本でのヴァイルの考察の意義についての、現代の視点からの細説がなされています。
システム情報学研究科・教授 渕野昌